夏は肌の露出が増える季節です。つるつるすべすべのお肌を目指してムダ毛処理をしようというときに簡単な方法が、除毛クリーム。手軽さゆえに、使い方やアフターケアを間違うと、痛いと感じたり、肌トラブルを起こしたりしてしまうこともあります。そこで、今回は肌トラブルが起こったときの対処方法について見ていきましょう。
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そもそも除毛クリームとはどんなもの?
市販のムダ毛ケア商品としてよく見かける除毛クリーム。そもそも除毛クリームはどのようにして、ムダ毛をきれいになくしてくれるのでしょうか?その仕組みについて見ていきましょう。
除毛クリームの仕組みについて解説
除毛クリームは、ムダ毛のある部分にクリームを塗って使います。5分から10分ほど時間を置くと、脱毛クリームに含まれるアルカリ薬剤が反応して、ムダ毛を生成しているたんぱく質に反応し、毛を溶かす仕組みです。毛を溶かすほどの薬剤を使っているので、肌の弱い人にとっては痛いと感じるようなトラブルが起こることもあります。除毛クリームは、完全にムダ毛が生えないようにする脱毛とは違うので、商品によって違いますが、1週間程度でまた毛根から新しい毛が生えてきます。
除毛クリームのメリットについて
除毛クリームは市販でも数多く売り出されていますが、どのようなメリットがあるのでしょうか?
除毛クリームは短時間で処理出来る
除毛クリームは、クリームを塗ったら流すか拭き取るだけでムダ毛が処理出来るので、脱毛サロンなどに通うよりも短時間で済ませることが出来ます。
除毛クリームは一度に処理出来る
脱毛サロンなどでの施術では狭い範囲を少しずつ行うため、時間もそれなりにかかります。しかし、除毛クリームであれば、ムダ毛が気になる部分に広範囲に塗ることも出来るので、一気に処理することも可能です。
除毛クリームは処理による痛みが少ない
脱毛サロンなどでは、レーザーを用いて施術を行います。肌に直接レーザーの光を当てて治療するため、多少痛いと感じることがあります。また、自宅で行う毛抜きやワックス脱毛などは、毛抜きで抜いたり、ワックスシートではがしたりするときに痛みを感じることもあるようです。除毛クリームは、溶かして流すだけなので、処理するときに痛みはほとんどありません。
除毛クリームのデメリットについて
どんな処理方法にも、メリットがあればデメリットもあります。除毛クリームを使ったときのデメリットについて見ていきましょう。
除毛クリームの薬剤による刺激がある
脱毛クリームに使われている主な成分「チオグリコール酸カルシウム」は、表面に出ている毛だけでなく、毛穴の中まで浸透して溶かすことが出来ます。そのため、仕上がりはきれいなのですが、毛を溶かしてしまうほど強い成分であるため、皮膚にとって刺激になることも。肌に触れたときにピリピリ痛いと感じたり、かゆみを感じたりするなど違和感があるなど、敏感肌の人は肌トラブルを起こすこともあります。
除毛クリームは一時的な処理方法
除毛クリームは、表面に見えているムダ毛を処理するだけで、脱毛サロンのように毛根細胞にも働きかけ毛が生成される仕組みに直接ダメージを与えるものとは違います。そのため、除毛クリームを使って処理した場合には、永久的に毛が生えてこなくなるわけではありません。あくまでも一時的になくなるだけなので、1週間から1か月くらいでまた毛が生えてきます。
除毛クリームで痛いときは肌荒れが原因
せっかく「きれいになろう」と思って脱毛するのに、肌トラブルを起こして痛みが出ることがあります。よくある肌トラブルや、肌荒れしないための方法を見てみましょう。
よくある除毛クリームによる肌荒れ
脱毛サロンなどでは、レーザーの光に対して痛みがあることを先ほども紹介しましたが、除毛クリームで処理するときには一般的にほとんどありません。ただし肌の弱い人の中には、除毛クリームの成分に反応して肌荒れを起こすことがあります。除毛クリームによる肌荒れとしては、痛いと感じる症状のほかにも様々なトラブルがあります。
- 肌がヒリヒリして赤くなる
- ぶつぶつした湿疹が出る
- 肌がガサガサして乾燥する
- かゆみが出る
なぜ除毛クリームでトラブルが起こる?
除毛クリームに含まれているアルカリ性薬剤は、たんぱく質に反応してムダ毛を溶かしますが、毛の主な成分がたんぱく質であるのと同様に、皮膚の細胞もたんぱく質で作られています。また、お肌のハリや潤いを保つコラーゲンやエラスチンなどもたんぱく質から作られているのです。たんぱく質は、爪や髪といった目に見える部分以外にも、内臓を動かすのに必要な成分であるため、見える部分はたんぱく質が不足していることもあります。そんな中、たんぱく質を溶かすアルカリ性薬剤を使うと、皮膚がトラブルを起こすのは当然かもしれませんね。
肌トラブルを起こさないためのポイント
除毛クリームを使用するにあたり、肌トラブルを起こさないためにはどのようなことに気をつけるとよいのでしょうか?
除毛クリームはパッチテストをしてから
痛いと感じるような肌トラブルを起こさないためには、除毛クリームを使用する前にパッチテストを行うことが大切です。パッチテストとは、除毛クリームを広い範囲に塗る前に、少量取り、肌の目立ちにくい部分に塗って肌荒れが起こらないか確認するというもの。パッチテストは、一円玉くらいの大きさの範囲で行い、半日程度様子を見るようにしましょう。事前にパッチテストを行っておくことで、広い範囲に肌トラブルが起こるのを避けることが出来ます。必ず行うようにしましょう。
トラブルを起こしやすい時期を把握する
季節や自分の体調によって、「今まではなんの肌トラブルも起こさなかったのに…」ということがしばしばあります。例えば、生理の前後や生理中、妊娠中といったホルモンバランスが崩れやすいというときは、お肌も弱っているので、除毛クリームの使用は避けるようにしましょう。季節の変わり目や乾燥しやすい時期なども皮膚への刺激となることがあるので、要注意です。
肌トラブルが起こったときの対処法
かゆみや乾燥といった様々な肌トラブルがありますが、実際そのような肌荒れの状態が現れたときはどのように対処したらよいのでしょうか。いざというとき慌てないために、正しい対処方法について知っておきましょう。
除毛クリームすぐ洗い流してしまう
除毛クリームを塗った後、ヒリヒリした痛い感じがある場合には、水またはぬるま湯ですぐに洗い流しましょう。「せっかく塗ったから…」と痛いと感じているにも関わらずそのままにしておくと、ますます痛みが酷くなってしまうことも。少しでも痛いと感じる場合は、すぐに洗い流しましょう。
除毛クリームを取った後は冷やす
除毛クリームを塗って痛いと感じ、すぐに洗い流した後は、流水や保冷剤で冷やしましょう。冷やすことで徐々にかゆい、痛いという症状が和らぎます。かゆみがある部分を手でかくなどして傷つけてしまわないように注意しましょう。
痛いと感じた部分はよく保湿する
痛いと感じた部分をしっかりと冷やし症状が和らいできたら、肌を保護するために保湿クリームや化粧水などで保湿しましょう。肌トラブルを起こしている肌はいつもとは違う状態なので、敏感肌用のものを使うことをおすすめします。
トラブルが酷いときは皮膚科の受診を
中には、体質によって除毛クリームに入っている成分自体にアレルギー反応を起こしている場合も。赤いぷつぷつした腫れが見られた場合には、保湿していてもなかなか改善されません。冷やして保湿しても症状がよくならないときには、なるべく早く皮膚科を受診することをおすすめします。
休日にトラブルのときは軟膏で応急処置
除毛クリームを使って脱毛するのは、ゆっくりと時間の取れる夜や会社が休みの日という人も多いでしょう。もしも、「病院が閉まっている時間帯や、休みの日に症状が治まらなかったら…」と心配になりますよね。皮膚科が閉まっているときや休日に症状が治まらない場合には、ドラッグストアや薬局で売られている湿疹やかぶれ、皮膚炎に使える軟膏を使って応急処置をしましょう。大体どれも1,000円程度で販売されており、ドラッグストアには薬剤師さんも常駐しているので、相談してみてもよいかもしれませんね。
トラブルの対処方法を理解して使おう
除毛クリームは、肌の調子のよいときを選んで使えば、ツルツルのお肌になる便利な脱毛方法です。しかし、毛を溶かすのに薬剤が入っているので、痛いと感じるような肌トラブルが起こることも。万が一トラブルが起こったときはすぐに除毛クリームを洗い流し、保冷剤などで冷やすようにしましょう。保湿クリームをつけても症状が改善されないときは病院を受診してみてくださいね。